2012年06月02日

納品ラッシュ。

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お庭の花がすっかり途切れた今日この頃…。
仕立て上がったオーダー品の納品で、
来客が続くと言う皮肉な毎日(笑)

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こちらは、発色の良いイタリアのプリントを、
ランダムなタックを寄せて創ったスカート。

細くて可愛らしいお客様ですが、
ボリュームが出てとっても大人っぽく着こなされていました!

これで2着目のオーダー。
あんな色、こんな柄、着せたいナーと、
もっともっと個性を引き出せたらと今後が楽しみです。

この日は、母のアトリエから戻ってきた日だったので、
帰り道、買い物をする余裕があり、
田園調布のあけぼのや醍醐でお土産を。

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旬の生菓子は紫陽花の細工と、
地味ですがやはり上質の晒し餡の水羊羹ですね。
欲張って、彼女のイメージでもうひとつ、
可愛らしい水鳥の求肥菓子も追加。
予想通り可愛い水鳥を選んで下さりニンマリ。

そして夕食は簡単に、醍醐の箱寿司を。

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醍醐は店内で頂く握りは江戸前、持ち帰りには大阪寿司と、
両方のお鮨を作っている老舗。
この茶巾寿司はとても美味しくて時々差し入れに使います。

押し鮨や蒸し鮨は、東京では珍しく、
関西のように甘口というわけには行きませんが、
醍醐は注文してから作ってくれるし、
包みが凛としていて姿も好きな品です。

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長崎のアゴ(トビウオ)で出汁をとって、
玉吸も作れる程、気持ちと時間に余裕がありました。奇跡(笑)















そして今日、かろうじて奥庭に色付いた紫陽花。

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この日の来客の、お迎えはまずはお花をと。

こちらは突如ローズぜラニュームのしたから現れたアマリリス?!
長崎の義母が送ってくれた根っこを植えていたので、
どんな花が咲くのか解らず、
楽しみにしていたら、もの凄いスピードで今朝開花。

「え〜?!!あなた誰〜?!グロい〜!!!」

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うちの庭にはちょっとグロテスクだなーと思い躊躇していたけれど、
ミントと一緒に切花にしたら意外にいい感じに。
退職の時に頂いたお気に入りの器、この茶系のガラスが、
とても包容力があり。今回も救世主に!

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先日、熱海で買ってきたラベンダーと並べて窓辺へ。

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そして、なんと、お客様からのお土産が、
同じくフュ−シャーピンクのグラデーションの薔薇。

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お勤め先に植えて、育てられたという素敵なお話も伺い、
すぐに仲間入り!ひえ〜ぴったり〜。

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この色、元気をくれますね。
伊豆の水際で数年前に描いたベタ塗りの作品も随分味が出てきました。

そろそろ夏。
色が恋しくなってきましたね!






こちらは今日納めた作品。
始めの一着という事もあり、ここ1ヶ月掛かりっきりだった大作。

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水彩画のご趣味があるお客様なので、
プリントは躍動感のある絵画的なものを選びご提案しました。

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着られた姿が女優さんのように綺麗で、
本当はそちらの写真をアップしたいほどです。




納品前に、勝手に2のmatoiとfukuroを併せてパチリ!
幸せなコーディネイト完成。

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長らくお待たせしてしまいましたが、
本当に素敵でした。秋物も楽しみです。














そんなこんなの2のサロン。
なかなかワンピース展へのプロローグが書けませんが、
お許し下さい!

オーダーの仮縫いがあと2着。
OTSUさんへの生地納めがあと半分……。

とは言っても、ワンピースも着々と進行中!!
明日からは母のアトリエへ泊り込みです。

DM間に合うかなあ!!!!!!
こんな状況ですが皆様からの沢山のご予約に感謝です!!

時間の調整をしながらいいお時間をご用意致します。
ご興味のある方はお早めにお知らせ下さいませ。
今回は単価が高いですが、オートクチュールや、
プレタの生地を使用し、1点モノの大作ばかりです。
また、洋服のオリジナルを創るのは初めてとなりますので、
是非是非、多くの方に見て頂きたく、
この場を借りて、ご挨拶申し上げます。

当日は、お客様のサイズにフィットするように、
出来るだけサイズ直しを承ります。
一点もの作品と共に生地も数点ご紹介致しますので、
生地違い、色違い、簡単なデザイン違いなども承ります。

勿論、口約束、ウインクなどで秘密の分割も承ります。




ふ〜…。






他にご質問など、ございましたらまたメッセージ下さいませ。

沢山のお問い合わせを頂いております。
順番にお答え致しますので暫くお待ち下さいませ。

電車に乗っていても、酔っ払っていても走っています!
残りあと20日!!
精一杯がんばりますので、どうぞよろしくお願い致します。

posted by 2 at 18:50| Comment(2) | 衣ーfashion

2011年09月11日

gorouta

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親戚の店″gorouta"。

正確には″親戚の友人″の店。

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彼とは20代の頃からの付き合いで、
小さな頃から私と過ごしていた親戚の友人。
何故か私たちの事を「兄ちゃん。姉ちゃん。」と呼び、
私達も親戚だと思っている。笑。

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彼等は、
私たち夫婦と同じ学校で学び、
現在まで同じ業界に身を置いてきた。

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今では立派に2人とも社長。
其々に会社や店を経営し、
彼らの仕事のファンも多く存在する。

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いい空間。
頑固なクリエイティブ。
媚を売らない男服。

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いいぞ!! 店主。杉本五郎太。



″gorouta"のお客様にmatoiを創る事にしました。
詳細は後日。
http://www.gorouta.com/



久しぶりに写真日記を。
カテゴリー写真へ。




posted by 2 at 23:26| 衣ーfashion

2011年07月30日

手元足元・夏の装い。



久しぶりにVOGUE通信が届きました。

ここ数年の猛暑の日本。
すっかり薄着にならざるを得ない夏の装い。
でも手元足元にポイントを持って来ると、
シンプルな洋服も変身しますね。

私のお気に入りは、
足首にアフガニスタンの民族衣装の鈴を大量に付ける事。
最近は真面目な?打合せが多く頻繁には出来ませんが(笑)
足首のアクセサリーは、
軽いサンダルでも、ちょっと気を遣っている感じがして好きです。

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そして空調の調節や日よけに欠かせない夏のmatoi。
共布や、洋服と同系色にすると素敵です。

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夏の手元足元、ちょっと愉しい。

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posted by 2 at 23:09| Comment(0) | 衣ーfashion

2010年12月21日

晴れ着

今でも、晴れ着という言葉はありますか?

私の年代では、
お正月には晴れ着(新たな洋服)を新調して、
初詣や親戚などへご挨拶に出掛ける。というのが一般的でした。
勿論、それが着物や、お座布団、器などにも及び…、
迎春の準備にはいろいろな"新調"があって愉しみでした。

今では芸能人でさえ、
テレビの中でボロの"普段着"で出る時代ですから…。
もう死語なのでしょうね…。



そんな中、
昨日は久しぶりに"晴れ着"と呼びたいお洋服を納品しました。
この顧客様はもう8年来お仕立てして下さっています。
お仕立てにおいて、デザインモノというは究極の贅沢ですが、
シンプルなものは30着近く作られたので、
今期はデザインものをお勧めしています。

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2種類のウールにモール刺繍の入ったシルクを合わせたワンピース。

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襟元にはウールのブレードをアクセントに挟み込みました。
ポイントは袖山。ヨーロッパで流行中のとんがり袖!
肩幅をググ〜ッと中に入れてこの袖をつけます。
なで肩の方には独特のニュアンスが出せる手法です。

ボディーには似合っていませんが、
ご本人が着られるとピッタリ!とてもいいスタイルでした。

久々の大物で、納品までかなり緊張していましたが、
よくお似合いで、喜んで頂き、
仕立て屋冥利に尽きました。感無量のひとときです。


そして、この上に羽織って頂くように、
2の新作"MATOI"を創り、ご提案したところ、
身悶えして気に入って頂きまして…(笑)
2の作品として後日、この場で販売する事にあいなりました(笑×2)

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まずは昨日の作品をご覧ください→

…"作品"のカテゴリー"MATOI"に書きます…つづく…
posted by 2 at 16:03| 衣ーfashion

2010年11月22日

愛おしい品々

秋物の納品の佳境も一段落。
昨日は華やかなイタリアのシルクプリントを納めました。

黒のシルクジョーゼットでパイピングを施し、
アクセントもつけました。

勤めの仕事を辞めてから、
マイペースで仕事をする事ができ、
自宅での製作の仕事に、
時間をかけられるようになりました。
ついつい手を加えたくなって…、
自分の工賃は棚上げで、
より良いデザインにと…、
いつまでも創り込んでしまう今日この頃です。

最近では、ベルトやファーのケイプ、
ニーハイレッグカバーなど、
独自のアクセサリーも手掛けています。

数ヶ月吟味して創って行く品々には、
愛着が沸いて、仕上がった頃には、
いつも手離すのが辛いぐらいです。

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今週からは、
いよいよ冬物素材の仕入も始まりました。
限定着分のカシミヤやビキューナ。
華やかなウールの先染めからジャガードなど
続々と届き始めました。
ヨーロッパのプレタ素材では、
まだまだ華やかな染めの傾向が続いているようです。

posted by 2 at 01:34| 衣ーfashion

2010年11月19日

秋物納品ラッシュ!

この半月は、
先月、仮縫いをした、
お仕立ての品々が続々と上がってきました。

小さい頃から、
一般的に行楽シーズンやいい季節は、
我が家(実家)は納品ラッシュを迎えます。
お客様が旅行に着て行かれる服を作る訳ですから、
当然…私達の楽しみはあとにお預け。
特に芸術の秋などと誰かが勝手に?付けたこの季節は、
クラシックの定期演奏会なども多く、
母にドレスのオーダーが入ると私はお手上げです。
納品日を確約していない場合はタウンは後回しに…。

裾始末のまつり縫い等、
家族総出で手伝い、私はいつも針ダコが出来ていました。


ということで…。
10月17日の日記に書いたパネル柄の生地が、
素敵なワンピースになって仕上がってきました!
お仕立ての洋服は、
その人のサイズに合わせて作った一点物なので、
ボディーに着せるより、
ご本人が着られると一層いいのです!

今回は、許可無く掲載!
アトリエで大好評でしたから!
是非ご覧下さい!
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posted by 2 at 02:06| 衣ーfashion

2010年10月27日

comme des garconsの哲学。

いよいよ来春のGARCONSに黒が戻って来ます。

このところ私も黒ばかり来て布組織に嵌っています。
普段派手な人が黒を着るととても落ち着きます。
自意識過剰気味の精神状態からも解き放たれ、
落ち着く色でもあると自覚も少々。

と、言うような話も、私の戯言だったと反省させられる、
川久保怜の哲学。黒ですら自意識をハッキリ持たなければ、
身にまとえぬ強さ。

来春2011のコレクションです。


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黒と片付けられないクリエイティブ…メッセージ。


そして、
このところDM等でも紹介し強く押している
WEI WEI。
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数日前の青山本店。
WEI WEI登場。イベント。
素晴らしいパフォーマンスだ。
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既にあるものなんて過去。
芸術とは新たに生み出す偶然の蓄積。
では、技術とは?商売とは?

真面目な商売にも、
ディスプレイがマジックを呼んで、
上手く売れて行く場合もある。
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同じ場所でも同じ事をしなくていいのだ。







そして時には外からの力も招き入れる。
これはCOMME DES GARCONS OSAKAのイベント。
David Lynchすら川久保カラーに染めてしまう。
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同じ哲学であれば、
いつか結びつき、いつか融合し、離れて共存出来る。

商売と芸術の境目はない。
そう思った方が楽しい。
posted by 2 at 00:08| 衣ーfashion

2010年10月17日

柄だしのはなし。

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お仕立ての仕事の醍醐味でもあり、
大切なことがらで"柄だし"という作業があります。

本来、オートクチュールの場合、
生地は3.5mを着分と呼び、
一着分を3.5mとしてお買い上げ頂くのです。
昔は(勿論今も基本的には)この決まりがある為に、
ふんだんに生地を使うように、
お洋服の誂えというと、スーツ、又は、
ワンピースとジャケットのアンサンブル。
と言うのが一般的なデザインでした。

私の代に変わってからは、
同年代のお客様が多いので、
着分の生地を切ってでも、
タウンカジュアルや単品も誂えています。

勿論、出先で、
きちんと身にあったアンサンブルを着た年配の女性を見ると、
「あっこの方、お誂えだ。」とすぐ解る贅沢さもありますが…。


そして、3.5mのどこを裁断して、
どのように柄行きを決めるのか、
という作業がその"柄だし"という作業です。

昨日、仮縫いした生地は"パネル柄"といって、
一定の送りで柄が作られているもの。

個性的な仕上がりになるし良い生地に多いのですが、
生地を仕入れる時に大体のデザイン(パターン)を
創造して買わなければいけない、難しい生地。
ボリューム一杯のデザインにして数パネルも使うと、
何十万もの洋服になってしまうし、
裾幅や着丈を考えずに作ると、
天地を差し込めないのでロス分が出て同じ事。

その方のサイズや製図を頭に入れて、
ドンピシャでカットして貰わなければいけないのです。

これは縫製への依頼前のパターンです。
ここで切って下さいという柄だしを製図に指示。
意外にこの作業が大変。縫い代や、見返しにも、
どの部分を持って来るのかまで生地に躾止めをして
指示します。総柄のプリントと比べれば手間は数倍です。
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でもパネルの良い生地は、
あまり見かけない事も多く、
お客様のお顔を思い浮かべながら一点ずつ仕入れ、
沢山集めておくようなものでもあるのです。

この生地はイタリアの膨れジャガード。
仕上がりはまた、お客様の了解を頂いてから…。

昨日は栗の渋皮煮をお出ししました。
栗が出始めると作りたくなる一品ですね。

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中が白磁の器には渋皮煮は似合いませんね。
ほっこりした土ものが良いのでしょうね。
ちょっと写真を見て反省です。
皆さんはどんな器に盛りつけていますか?
これも柄だしと一緒かな?




posted by 2 at 14:02| 衣ーfashion

2010年10月15日

生地と附属の関係。

昨日は納品ラッシュ。
3人のお客様へ早秋のお誂え品を納めました。

数週間前にご提案した生地をトワルで仮縫いをし、
立体でデザインを決めて行きます。
写真は上がアルマーニ、
下がシャネルのコレクションで発表された生地。
ブランドをミックスして創造出来るのはお仕立てならでは。
目の詰んだシルク混の生地は、
縫うのに針がきしみひと手間かかりますが、
総裏の仕立て上がりは、
ふっくらと張りのあるいい表情でした。
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そしてパターンをひいて、母へ職出し。

この写真は本縫いが上がってきてまだ仕上げ前の様子。
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ここから自分の手で仕上げ装飾に入ります。
これが"CONSTRUCTION"の特徴でもあります。

今回は黒でアクセントをつける提案をしていました。
いろいろと試行錯誤。
釦やパーツとの出逢いは、
イメージがマッチングするのに何日もかかってしまう事も。
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今回はフランス製のハンドメイドのタッセルと、
同じリリアンで創られた釦に出会いました。
ウエストのアクセントには張りのあるシルクジョーゼットを、
筒型に創り、ゆらゆらと手付けしました。
前中心にタッセルを通して完成。
釦は後ろ姿のチャームポイントに。
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そして胸元と袖口にはドイツ製の美しい釦を。
エレガントにならないようにオブジェのような釦は必須。
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近年、あまり良い釦を見かけなくなり困っています。
自宅にある母のデッドストックや、
老舗釦店の在庫は貴重です。
私が小さい頃は、お仕立てした洋服を着ている家庭が
多かったように思います。
記念写真でも親の手製の同じ洋服を姉妹で着て、
帽子をかぶりエナメルの靴を履いていた記憶があります。
時代はかわり使い捨ての洋服が良いとされていますが、
そのような嗜好の一方で
美しい工芸品が消えているのも確かです。

話が飛躍しますが、
20代の頃、仕事でイタリアに行ったとき、
釦屋さんで1つ3000円の釦をいくつも買ってきました。
素材のいい釦は、上質の洋服には不可欠で、
今では貴重な在庫になっています。

大手材料店の品揃えの悪化に加え、
昔の上質の釦の価値を知らず安売りをしているのは、
本当に残念でなりません。

更に、現代の高級釦には安易に、
金、銀×スワロスキーがデザインされます。
とてもエレガント過ぎて、
若い方のタウンに付ける釦がありません。
だから既製品にも貝釦やくるみ釦ばかりが見られます。

モードの観点から付けたいと思うパーツは、
ただ留める釦ではなく、
美しい芸術のアクセントであって欲しいと考えます。
(勿論シャツには本貝蝶釦もGOOD!)

小学生の頃から、母について問屋に行き、
釦屋さんを数軒廻っていました。
仕上がった洋服の端切れを持ち歩きマッチングするのですが、
子供心に宝石を選んでいる様でとても好きな時間でした。
昨日、釦屋さんで「釦選びに慣れていますね。」と言われ、
ふとこの事を思い出しました。

ということで、
話が飛んでしまいましたが、
久しぶりのデザインものは沢山のパーツによって、
生地も活かされ、完成しました。
お客様にもよく似合っていたし一安心です。

手仕事は地道な作業の積み重ねですが、
長く愛される心のこもったものが出来ますね。

どうぞ末永くお役に立てますように。
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posted by 2 at 17:01| 衣ーfashion

2010年10月12日

オンリーワンの仕事と醍醐味。

長崎から戻り、昨日は母のアトリエで洋服の仕上げ。
すっかり通常モードです。
今日はデザインの加工をして、
明日の納品までにもう一着トワルを組まなくては…。
久しぶりに随分気に入った洋服が仕上がった。
やはり環境の変化だろうか集中力が増している。

デザインの加工は私の領域。
上質に仕立て上がったプレーンな洋服に、
時にボタンやベルト、タッセル刺繍等を施す作業。
今日は終日、パーツ探し。
そして作家、刺繍の先生等との打合せに歩き回る日になる。
でもこの作業がオンリーワンを創る醍醐味。
来てくれる人を頭に描き贈り物を創る気持ち。

完成までの工程や写真は、
お客様の了解を得てから…。
お披露目出来る事は大変少ないのですが…(涙)

ちょっとだけお楽しみに…。
posted by 2 at 09:37| 衣ーfashion

2010年10月04日

2011 trend

VOGUE PRESSから来年の情報が届きました。

まだまだ色が続きそうですねえ。
景気が悪いときは黒が流行ると言う決まり文句は、
もう打ち止めですね。

それでは少しずつ写真を。

●At Jil Sander, Milano
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●At Prada, Milano
プラダのクリエーションは媚びないアバンギャルド!
それでいて上質で最高!
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●At Jonathan Saunders, London
ロンドンも筋金入りのビビッドカラーの表現力。
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●そして丈はロングに。
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●Marc Jacobs Spring 2011
そしてこれはマークジェイコブスの春。
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日本でも帽子はいまや若者の間でも浸透してきましたが、
モードの世界では更にヘッドアクセサリーは飛躍します!

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バッグや靴も加えアクセサリーには遊びが重要。らしい(笑)
posted by 2 at 17:21| 衣ーfashion

2010年09月22日

信頼と継続

美しい生地の嫁入り先が決まって喜んでいるのは束の間。
デザイン画とパターン、トワルの組み立てに明け暮れる
修行の日々を過ごしております。

そのシーズンの生地と、お客様の旬のお好み、
そしてボディーサイズの細かなチェック。などなど…、
毎回、誂える度に一着づつに一期一会がある気がします。

母の顧客様は年配の方が多く、
殆どボディーサイズが変わりませんので、
厚紙でその方の基本パターンのような物があります。

…が、私のお客様は若い世代の方が多いので、
毎回、ボディサイズが変わります。
ある程度、その方の定番デザインは構築されて来るのですが、
出来ればその時々のフォルムを作りたいと思うので、
毎回、新しいトワルを組んでパターンを進化させています。

大変と言えば大変ですが、
仕上がった洋服を着せた時のその方が、
年々、大人っぽい雰囲気になってくれる事は幸せでもあります。
ヘアースタイルによって似合う衿ぐりも変化しますし、
メイクやヘアーカラーによって似合う色も違って来ます。
両者で築いて来た永年の信頼関係で、
この仕事は継続されて行くのだと思います。

仮縫いの度に以前に仕立てた洋服で来られると、
頭の下がる思いです。お誂えの洋服は一生ものですから、
その時々のコーディネイトを見るのも楽しみの一つなのです。
手から離した作品に再び会えるのは本当に嬉しい事。

今日の夜のお客様はご縁を頂いて4年。
段々、デザインものをお薦め出来るように着数も増えました。

今回はシルク混の秋物。
仕上がりがとても楽しみです!

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posted by 2 at 00:03| 衣ーfashion

2010年09月16日

初めが肝心

今週は秋物の素材とデザインの提案で、
来客が多く有意義な時間を過ごしておりますが、
皆様の個性を紐解いたり、デザインのご希望を伺うこの日が、
私(きっとお客様も)達にとっては最高に夢見る時間。
美しい生地を見ながらその方に合うものを選び、
布を纏いながらデザインを決めて行くのです。

この写真は近年のウエディングの仕事です。
私のお客様は母の顧客とは違い、
20代〜40代の若い方が多く、
特にウエディングのご希望には個性があります。

この方はミュージシャンのお嫁さんになる方で、
代官山の老舗レストラン"マダムトキ"での式。
http://www.madame-toki.com/index.html
一着目はクラシックスタイルの白のウエディングを着用。
可憐なレースをあしらったベールもとても素敵でした。
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そして問題は2着目。
ミュージシャン仲間が集まる席でのドレスという事と、
彼女の希望はこのアンティークバッグに合うデザインと言う事。
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ウエディングはご主人様とのバランスと、
両家の親御さんへの配慮が不可欠なので、
素材選びも慎重です。金額もさることながら、
皆様初めての経験なので提案する側も大変なのです。
この時提案した表生地はフランスで購入して来た、
ビンテージのシルクシフォン。金糸の手刺繍が入っています。
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1枚で創るとエレガント過ぎるので、
アンダーにゴールドのシルクジャガードを合わせました。
歩くとバックセンターからゴールドの生地が膨らみ、
モダンに。実はこの生地、薄らと虎の模様が入っています。
良くあるヒョウ柄…ではなく、虎柄。
ヨーロッパのオートクチュールの生地なので
品も良くとても似合っていました。
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ご主人様は、
お嫁ちゃんのオートクチュールに焼きもちを焼かれ、
お揃いの生地でネクタイを創られました。
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私のデザインするウエディングは個性的なので、
靴やアクセサリーまで創る事も多く、この方へは、
ゴールドのアンティークビーズや淡水パールで創った、
ネックレスを併せて頂きました。靴もゴールドのローシューズ。

ROCKな2人のPARTYは大成功でした!








変わって、
こちらは海外のプレタポルテで仕立てたドレスを持ち込まれ、
全く身に沿わないので仕立て直して欲しいと言う依頼。
プレタはオートクチュールと違い、
その人のサイズに一番近い有り型で作るので、
体にフィットしないケースが多い。
低価格が魅力でも体にフィットしない洋服は、
デザインまで嫌になってしまうものです。
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この方は、結局、大幅にデザイン変更もされ、
お直しのつもりがほぼお仕立てになってしまいました。
特に、外国の方は、
身がはみ出す程ボディーを締め付ける希望が多く、
これはヨーロッパのコルセットの歴史文化がそうさせるので、
絶対の美意識なので避けられません。
ファスナーなら容易い事ですが後ボタンのこのデザインには、
汗をかいて仮縫いを繰り返したのを覚えています。

この方の式もまた、代官山のレストラン"ASO"
http://www.aso-net.jp/aso/
それはそれは素晴らしい式でした。
アトリエでアイロンをかけ、
広げる度に一生懸命拭き掃除をして、
手塩にかけて創ったドレスがスポットライトを浴びる時は、
本当に感無量です。
ドレスを纏った花嫁さんと一緒に涙する時は、
今でも天職だと、感謝するひと時です。

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posted by 2 at 14:29| 衣ーfashion

バイブル

私がこの本に出会ったのは10数年前だったと思います。

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この本はVOGUE PATTERN SERVICEから出ている
『VOGUE ITALY SIMONETTA 1651』
というヴィンテージブック。
一目惚れして買ったのはその内容。
デザイン画の横にパターンが解る図解イラストがあり、
更には様々な生地で仕立て、
モデル着用の写真まで載っているのです。

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体にフィットするデザインのパターンはとても難しく、
基礎を学んでいても、切り替える位置やダーツの場所、
字の目の取り方等はとても参考になるのです。
ましてや、映画のAudrey Hepburnの衣装で観た、
あの時代のChristian DiorやPierre Cardin等のデザインソースが、
ヒントとしてある訳ですから最高のバイブルに。

いい写真が残っていませんが、10年程前に、
この本を参考に、ご希望に添って誂えた洋服です。

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インターネットで調べてみましたが、
この本の情報は見つけられませんでした。
1種類のパターン販売の情報は見つけました。http://betsyvintage.com/index.php?main_page=index&cPath=126
紙の質感や印刷の風合いまでとてもいい感じです。
古き良き時代の上質のモノと出会える縁は、
本当にありがたいものですね。













posted by 2 at 13:35| 衣ーfashion

2010年09月14日

色のはなし。

旅先で出逢った風景や、
雑誌で見かけた忘れられない色がある。
どうしても覚えておきたくてカメラに収めるも、
紙で見ると味気ない世界に変わってしまう。
しかしながら、興奮冷めやらぬうちに、
それをカタチにすれば、
いつもと違ったいいモノができる時が多い。
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器の企画で釉薬を決める時、
「どんな感じの色ですか?」と質問される。
できればその方の得意な色を見せて欲しい、
と思うのであるが、
それは果てしなく多種であるから、
お任せするのも申し訳ない事で…。
自ずと“今まで作った色から選ぶ"という流れになる。

一方、仕事場から離れると、
器に付けたい釉薬は自然の中に沢山あるのである。
「あのギリシャの壁で!」「朽ちた土壁に映える赤で!」
等と言える訳もなかった。


布を染める時も同じ事。
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「青空に映える洗濯物の赤!」「道端で目の覚める橙!」
なんて…。とても…。
言えたとしても、違うものが出来て来るのも、
目に見えているし…。




肌で感じた好きな色を新たに生み出すのはとても難しい。
技法や環境によって出来ないものもあるし。
だから、自然の中で出逢った色には、
ときめきや驚きが大きいのだと思う。
風化していたり、朽ちていたり、
または塗り重ねられた偶然であったりもするだろう。


春に桜の木の下で寝そべった時。
青空にそよぐ桜色の濃淡を観ては毎年感動するのは何故か?
きっと人には創れない素晴らしいモノだからではないか?
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そして、色の効果はとても面白く、
トレンドに反した色を強く打ち出してしまうと、
人々は反応しない。
そしてそれを所有すると"古くさい人"となるから不思議。
それぞれに好きな色はあっても、
仕事上の表現では、旬に敏感なのはとても大切な事。


これはフルーツショップの写真。
同じ事をしていても色が持つイメージで雰囲気は別ものに。
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そして、一番難しいのはファッションでの色。
私の派手好きは生まれながらにしての個性だと思うが、
生い立ちの環境から察するに、母の仕事柄、
"舶来"の華やかな生地に囲まれて暮らす日常が、
そうさせたのであろう。
また、我が家にお仕立てに来られるお客様は、
まず無地は創らなかった。
クラシックの演奏家が多かったせいか、
オンリーワンの華やかなプリントを、
思う存分華麗にデザインし、
舞台でスポットライトを浴びる。
自ずとそのような傾向に拍車が掛かっていた。

現代の日本では色を着こなす人が少ないのがとても残念。
電車に乗っていてふと気が付くと皆、ベージュか黒で、
バッグも同じ。
時々、華やかな若者がいたりすると「いいぞ!」と、
声を掛けたくなってしまう(笑)
それほどに"日本の普通"は退屈だ。

写真の人達はとても上級者。
全身に色を纏わなくても色を楽しむコツはある。
アクセントに色を使い個性を出している。
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歌舞伎の舞台に見るあの、
華やかな日本の色はどこへ行ったのだろう。
ファッションでも器でも、
もっと!もっと!色を楽しんで欲しい。
暮らしに色を!色は個性だ!


と言う事で…今日は我が儘な、
色のススメ。…のお話でした。
posted by 2 at 18:19| 衣ーfashion